「抗菌」「除菌」「殺菌」「滅菌」という言葉がついたハンドソープやうがいぐすり、スプレーなど感染症対策の製品はたくさんあります。
それらの製品を購入している人は、その意味を正しく理解していますか？
製品の説明として「除菌」「抗菌」「殺菌」を使う場合、3つの言葉のうち「殺菌」だけは薬機法によって効果がみとめられた医薬品または医薬部外品にしか使えません。一方、「除菌」や「抗菌」という言葉には薬機法による規制がなく、洗剤など雑貨品にも使える言葉です。
今回は、それぞれの言葉にはどういった意味があるのかを解説していきます。
抗菌とは
抗菌は、菌の増殖を抑える（菌を増やさない）作用のこと。菌が住みにくい環境をあらかじめつくることを意味します。殺菌や除菌のように、直接菌を殺したり取り除いたりする効果ではなく、菌の増殖を抑制あるいは阻害することをいいます。
除菌とは
除菌は文字通り菌を除去（排除）する作用のこと。「殺菌」することも除菌に含まれますが、医薬品や医薬部外品以外では「殺菌」を謳えないので、「除菌」がよく使われます。
殺菌とは
殺菌は文字通り菌を殺す作用のこと。すべての菌を殺さなくても、菌の数が減れば殺菌といえます。医薬品・医薬部外品に使える表現です。
滅菌とは
滅菌は、文字通りあらゆる菌を殺菌する作用のこと。とても強力です。病院での手術器具や注射に使われています。
正しく理解して、お役立てください。
